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「最低生計費試算調査」(2026年5月改定版)

  • 執筆者の写真: 道労連 DOROREN
    道労連 DOROREN
  • 13 時間前
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北海道最低生計費試算調査アップデートの結果(若年単身世帯)

―物価高騰に追いつかない賃金、地方再生には最低賃金がカギとなる―


2026年7月13日/北海道労働組合総連合


○北海道労働組合総連合会(道労連)では、2016年に北海道で若者がふつうの一人暮らしをするためにはどのくらい費用がかかるのかを明らかにするため、北海道初となる最低生計費試算調査を実施した。札幌市白石区在住の25歳の若者の最低生計費は、男性=月額22万4,983円、女性=月額22万3,282円(ともに税・社会保険料込み)であることを同年6月に公表した。


○調査手法は、主に道労連に加盟する各単産・ユニオンの労働者などを対象に、生活のパターンを調べる「生活実態調査」および持ち物をどれくらい所有しているのかを調べる「持ち物財調査」を実施し、その結果を精査してあるべき生活に必要な費用を一つひとつ丁寧に積み上げていくマーケット・バスケット方式を採用し、科学的に最低生計費を算定した。


○2022年に始まった物価高騰は国民生活に深刻な影響を及ぼすようになり、試算の見直しが迫られた。2024年に主にCPI(消費者物価指数)の変動率を加味して試算結果のアップデートを行った。ところが、その後も物価高騰が進行し、さらにアップデートが必要となった。今回2026年5月時点での再試算を行った。現在、北海道で若者がふつうに一人暮らしするために必要な費用は、男性=月額28万1,785円、女性=同27万3,089円である。


○今回のアップデート結果を2016年の試算結果(税等抜きの最低生計費)と比較すると、21.8%上昇している(男女平均)。また、2年前のアップデート結果と同様に比較すると、8.5%上昇している。この間に賃金がこれだけ上昇していなければ労働者の暮らし向きは苦しくなったことを意味する。なお、実質賃金は4年連続でマイナスが続いている。


○昨年10月の最低賃金の改定により、北海道における最低賃金額は65円(6.4%)引き上げられて1,075円である。今回のアップデート結果からみると、現在の最低賃金は低水準であると言わざるを得ない。人間らしい労働時間を加味すれば、最低賃金は男性で1,879円、女性で1,821円が必要である。審議会で用いられる法定最長の労働時間(月173.8時間労働)で換算したとしても時給約1,600円が必要である。先進諸国の最賃水準と比較して決して高い金額ではない。


○最低賃金に関しては、石破政権時に「2020年代のうちに全国平均1,500円の達成」が閣議決定されているが、高市現政権ではこの目標が見直しが濃厚となっている。


○また、最低生計費試算調査は全国31都道府県で実施されており、そこからは生計費に地域差がほとんどみられないことも明らかになっている。これにもとづくと現行の地域別最低賃金に妥当性はなく、最低賃金は全国一律制であるべきである。


○国内総生産(GDP)の5~6割を占める個人消費を喚起すれば、さまざまな経済波及効果をもたらすことが期待できる。そのなかには自治体の税収増も含まれる。地方経済を再生するためには、最低賃金の全国一律での大幅引き上げが必要である。北海道および政府には、すみやかに実効性のある中小企業支援策の実施を求めるところである。


以上


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