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現場のパワーで変える!~道労連大会

新事務局長に中川喜征さんを選出

~道労連第35回定期大会


 8月7日に開催された「道労連第35回定期大会」(札幌市・かでる27)は、「現場のパワーは無限大。労働組合で変える!実現する!」をスローガンに、道内の様々な業種と職場、地域で勝ち取ってきた要求闘争の成果と教訓を交流し、その到達を土台にさらなる組織と運動の前進をめざしてたたかう方針を決定しました。



 

議長挨拶(三上 友衛 道労連議長)

 戦争反対、平和、核廃絶を求めることはもちろん、過労死が無くならず、非正規雇用やフリーランス、技能実習生など、低賃金で法的な保護が不十分な労働者が増え続けています。  私たちが働く職場にも、こうした労働者が多く存在します。同時に、労働組合の力を知らない、または、労働組合に入っていても活動に関心が持てない労働者が圧倒的多数です。  新自由主義による自己責任押し付けのもとで、長期化するコロナ対応、上がらない賃金や長時間労働、サービス残業、急激な物価高騰、ウクライナ侵略による平和の危機、などの不安や苦しさを、自分の力だけで耐えしのごうとしています。

 日本の社会や職場は、無権利で劣悪な働き方の労働者の生活を踏みつけにしながら成り立っています。


 私たち労働組合は、誰かの生活を踏みつけて成り立つ社会への怒りを持ち続けること。同時に、自らも誰かの生活を犠牲にして成り立つ企業内に押しとどめられて、自らの暮らしをまもっていることを自覚する必要があると思います。


 こうした矛盾を解決するには、企業の枠を超えて、全労連や道労連、ナショナルセンター、ローカルセンターに結集して社会的な影響力を強めることが必要です。産業内における単産の影響力、力関係を変えていくことがどうしても必要です。


 来年春には、私たちの働き方、くらしの要求と密接につながる、統一地方選挙、とりわけ北海道知事選挙が行われます。組合員の要求、パワーでたたかう道知事選挙に勝利して、道民、労働者の声が届く道政に変えよう!


 
来賓挨拶(黒澤 幸一 全労連事務局長)

 誰もが医療にアクセスできることがあたりまえの社会が求められている。物価高騰の中、賃金引上げは最大の要求です。

 

 社会的賃金闘争と職場でのたたかいの両方をやり上げよう。憲法を守り活かすたたかいが正念場を迎えています。


 『たたかう労働組合のバージョンアップ』をすすめ、組織も要求も前進させましょう。

 
議案提案(出口 憲次 道労連事務局長)

産別の政策と魅力を活かして、組織化に挑戦を!

 道労連が振り返りの際の基準としてきた「5つの指標」にもとづいて、昨年度の取り組みを総括しました。


 「過去最高」の引き上げを実現した最賃闘争や、ケア労働者の処遇改善の必要性を政府に認めさせ、不十分ながらも「賃上げ」につながる制度を実現したことや、若い世代の活動家・リーダー育成などに注力してきたことが今後の道労連運動の発展につながることを強調しました。


 一方で、道労連全体では組織減少が止まっていないことについて、「ローカルセンターとしての影響力・実行力を最低限担保するためにも、ここで踏みとどまれるか、ここから拡大に転じられるかどうかが分岐点となる」と危機感を表明。それぞれの組織が拡大・強化の取り組みについて計画・具体化をすすめ、「展望」をもって運動を進めることの重要性を強調しました。


 2022年度の重点課題として、組織拡大・強化の取り組みでは、組織を活性化するためのオルグ計画をつくること、全労連の「総がかり重点計画」なども活用して産別の政策・要求を組織化戦略に反映すること、ケア労働者の賃上げアクションと連携しつつ、介護労働者の組織化キャンペーンをすすめること、非正規雇用労働者の組織化を重点に位置づけて取り組むこと、労働組合の役割や必要性を共有する取り組みを通じて地区労連の活動強化につなげることなどを提起しました。


 賃金闘争では、23春闘に向けて

①単年度要求と中長期要求をセットで練り上げる(企業内交渉での限界とその打開策をもつ)

②非正規差別是正・無期転換を最重点要求に位置付ける(予算の先行・重点配分など)

③真の賃金底上げや適正人員配置・長時間労働改善などを迫るストライキなど統一行動を配置

 この3点を重点に位置付けて「リセット型」から「あるべき賃金・労働条件」を追求するたたかいを強化することを提起しました。


 最賃闘争では、2024年の全国一律制度の法制化実現に向けて、地域からの合成形成づくりを本格的に進めることや、専従者・役員のみで行動するのではなく、必ず「現場からの参加」を呼びかけることなど、「現場のパワーを活かした最賃闘争」を提起しました。


 社会保障課題については、「公共の福祉」をキーワードにいのちを守る公務・公共サービス、教育の拡充を図る取り組みを重点に据えて、社会保障制度の機能を回復させる取り組みを進めようと提起しました、また、今後の社会保障制度のあり方について、いわゆる「福祉国家」型などの大枠を共有するための議論と政策化が必須となっていることから、道労連として学習・研究・運動も強化することを提起しました。


 平和憲法を守り、いかすたたかいを広げる課題では、憲法がいきる社会をめざして、平和と人権と民主主義が守られるように労働組合として全力をあげること、敵基地攻撃能力の保持など軍事力増強と軍事費の増大など、国民生活を顧みない大軍拡と、戦争する国づくりを許さない国民的なたたかいに全力をあげることを提起しました。

 
討論

組織拡大は存続をかけた取り組み

北海道医労連・吉田岳彦代議員

 医労連は2年続けて減勢の見込み。何とか拡大しようと単組支部での拡大を進めている。コロナ禍で正規から非正規への置き換えが進み、変則勤務も広がる中で、集まって話をすることすら困難な状況が続いている。


 組織拡大は組織存続をかけた取り組みになってきてきている。一人一人に対話をしていくことが欠かせない。ケアユニオンづくりをCO(コミュニティ・オーガナイジング)の手法も学びすすめている。役員個々の力量に依拠した活動が従来は続いていたが、後継者確保が長年課題と言われていたことは、これまでのやり方に不十分さがあったと思う。


 産別や単組支部で若手が新たな手法を活用し、ベテランはそれを理論的に支えていくことで進めていくことが大切。



地区労連のあり方バージョンアップを

札幌地区労連・岩崎唯代議員

 労組の専従になり、地区労連の役員にもなった。ルーティンの活動や、身近な役員だけの活動になってしまっている部分は変える必要がある。「地区労連とは何か」を考えながら活動している。


 コロナ禍で職場の話だけしかしない時間が多くなる中、ほかの職場の様子を知る機会が大きな刺激となっている。そこにどれだけ組合員に参加してもらえるかが重要。組合加入していない労働者に組合を伝える活動を重視していくことが大切だと感じている。労働組合に繋がっていない労働者に、いかに繋がれるかが大事。発信の方法、視点を変えていくことが必要。


 ジェンダーとLGBTQの課題は、それぞれアプローチを考えることが必要。決定する場や役員選出のあり方、職場でのハラスメント防止規定を盛り込むことなど、単組段階での具体化につなげていくことが大切。



横のつながり大切、役割を発揮したい。

福祉保育労道地本・岡秀子代議員

 道労連5つの指標から産別活動を見たときに、年間で60名以上の減少になってしまった。コロナの影響もあるが、それだけではない。


 要求前進したかを見ると、賃金改善ではケア労働者の加算について提案された方針を各分会で具体化しきれず、出された補助金をどう活用するかも課題になっている。その中でも職場の分断が生まれないよう事業所の持ち出しで賃上げを実現した経験も生まれている。


 組合活動にどうやって参加するか、具体的な目標を持ってオルグすることを位置付けていく。未組織労働者にどうやってつながっていくかの発信も強化したい。


 オンライン学習会や交流会では、他職場の経験を聞いて横のつながりの重要性を感じている。産別や道労連の役割を発揮していく。



官民共闘の要、要求を力に団結を。

北海道国公・木村憲一代議員

 要求が実現できることに期待が持てる方針だ。この議論を全組合員で討議することが要求実現への第一歩となる。


 職場では長時間労働の職場があるが定員が削減された状況。非正規雇用の労働条件是正もすすんでいない。さらに賞与削減を翌年度の契約で行うという横暴ぶり。このような雇用破壊・人権侵害を許さないためにも道労連に結集することが必要。


 公務共闘に農協労連が加盟してくれた。要求を力に運動を進めて団結を広げていきたい。



子どもたちに向き合える学校現場へ

道教組・木村憲一代議員

 コロナ禍で学校では子どもたちのつながりと経験が奪われてきた。集会や実習など感染リスクが高いと思われるものが軒並み中止になってきた。


 感染対策をとって一部実施がはじまっているが途上であり、子供たちが経験する機会が失われ、教員のフォローも困難になっている。

 

 勉強ができない子へのフォローがさらに不十分と感じるが、学力テストの結果ばかりを追求するような教育現場なっている。


 コロナ禍でPCを子どもたちへ配布することが急速に進んでいる。アベノミクス下で政府方針になっていたもの。ギガスクール構想にについて組合でも学び、良いところは活用しつつ批判もしながら取り組んできた。


 子どもたちのために良い仕事がしたいという若手の思いを力に、引き続きCO(コミュニティ・オーガナイジング)の手法も活用して運動を進めていく。



学ぶ権利の保障を道政転換の争点に

北海道高教組・道端剛樹代議員

 授業料の「無償化」が言われる一方で、義務教育でも保護者の負担が多くなっている。高校ではさらに多くの保護者負担が発生しており、北海道ではタブレット端末も保護者負担になっている。高校生では年間28万円もかかる。


 北海道の実態は公表されておらず、まず実態を明らかにさせて見直しを議論できるようにすることが必要。高教組の調査では20万から25万円の負担になっている実態が見えてきた。交通費を合わせるとさらに多くなる。


 これらの背景には、教育を民間に任せようとの政策が影響しており、ベネッセなど民間業者が担う部分が増えている。


 また、公立高校の統廃合、生徒数が基準を下回ると行われてしまうが、瑠辺蘂高校では住民運動で延期となった。地域と結びついた学校活動もあり廃止反対の声が広がっている。すべての子どもたちに学びを保障することが大切。教育問題を知事選で争点に押し上げるためにも世論と運動いっそうを広げたい。


 
総括答弁(出口 憲次 道労連事務局長)
  • 女性代議員が21.3%の参加にとどまっている実態を踏まえて1年間かけて学習と方針化を行い、ジェンダー平等の取り組みを単組レベルで進めていけるようにする。

  • 人勧で賃金・職員増を勝ち取った経験をもとに農協労連が公務共闘に加入したことは一致する要求でのたたかいが組織拡大強化につながる教訓。

  • 貧困に「慣らされていく」ことなく本来あるべき賃金・労働条件の展望と運動を社会的合意として広げていく。

  • 組織拡大・強化の課題では、大変な職場の状況の中でに「雇用と権利を守るためには労働組合がどうしても必要」と向き合いながら前進を勝ち取っている経験や教訓を全体のものにして、現場のパワーをどうやっていかしていくのかを常に位置づけ、道労連の運動を進めていく。

  • 来春の道知事選挙は、誰のために税金をどう使うのか、それこそが政治の本質であり、職場でも地域でも私たちの身近で起きていることで、学校での私費負担はその象徴的な事例。道民の大きな声を集めて道政転換を実現させる。

 

議  長  再・三上 友衛(医労連)

副 議 長   再・尾張  聡(高教組)

      新・出口 憲次(建交労)

      再・野上 徹哉(札幌地区労連)

      新・松田 啓一(北海道国公)

      再・宮澤  毅(建交労)

事務局長  新・中川 喜征(福祉保育労)

事務局次長 再・伊藤 賢太(医労連)

      再・竹田 吉宏(建交労)

執行委員  新・岡  秀子(福祉保育労)

      再・小原 里美(生協労連)

      再・河口 広行(北見労連)

      再・川村 貴史(北海道国公)

      再・川村 安浩(道教組)

      再・紺谷 明史(年金者組合)

      再・坂本  諭(医労連)

      再・中村 賢明(旭労連)

      再・松野 修江(高教組)

      再・武藤 素子(女性部)

      再・山本 隆幸(釧労連)

      再・横山  傑(苫小牧地区労連)

 
新事務局長・中川喜征さん

(福祉保育労北海道地本/51歳)


趣味は、料理と落語。

家族は妻と3人の子どもと愛犬。

まもなく「おじいちゃん」に。

福祉職で学んだ「受容」と「包摂」が信条。

ラーメンとプロレスとQUEENが大好き。

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