2023年春闘へ、力強く踏み出そう
― 北海道春闘学習討論集会 ―
2023年春闘に向けて道労連と北海道春闘共闘は、12月3日に札幌市で「2023年北海道春闘学習討論集会」を開催。会場・オンラインあわせて54名が参加しました。コロナ禍で対話することが困難になっている状況をふまえて、「パワーを引き出す」「パワーを実感できる」ようなグループワークをやってみよう!という中川喜征・北海道春闘共闘事務局長の強い思いで今回の集会が企画されました。
「あたりまえ」を変える力 労組にはある
主催挨拶 北海道春闘共闘代表幹事 三上 友衛(道労連議長)
物価高騰のもとで賃上げなしに生活は成り立たない、なんとしても賃上げを勝ち取る春闘にしよう。たたかいの推進力となる組織拡大を必ずやり遂げることが要求前進のカギになる。そのためにもバージョンアップしていこう。
3年間に及ぶコロナ禍での困難と奮闘。異常なまでの物価高騰。弱いものにしわ寄せして乗り切ろうとするだけの政治と、そのためのシステム・社会構造を変えていくことが必要だ。そのための大きな力が労働組合にはある。
ひとり一人の労働者は明日の暮らしや自分の雇用を守ることで精いっぱい。自分や家族が感染しないように、そのことで収入が途絶えないよう、目の前のことに必死になっている。声をあげられるのは労働組合の大きな力、社会的な役割だ。
「いま困っているのはあなただけじゃない。みんな賃上げが必要だし、一緒に声をあげられる状況にあるんだよ」ということをおおいに伝えて、文字通りの国民春闘にしよう。地方から政治を変える大きなチャンスが春闘と一緒に訪れる。現場の声とパワーを広げて道政を大きく変える春闘にしよう。
スト背景に賃上げ迫る
方針提案 北海道春闘共闘事務局長 中川 喜征(道労連事務局長)
全労連・道労連で取り組んできた「最低生計費試算調査」で明らかになった単身者で月額22万5千円・時給1500円という水準は、健康で文化的な最低限度の生活を保障するためにも本来あるべき水準だ。
その水準にもまだ到達していな中で異常な物価高騰が続き、「フツーの暮らし」が奪われている。フードバンクには食料や日用品を求める大学生が列をなすなど、若者たちの未来にも深刻な影響を及ぼしている。
23春闘では必ず賃上げを勝ち取るためにも、ストライキを背景にしてたたかう。
要求基準は、全労連・産別の統一要求に結集しつつ、「これ以下は譲らない」というスクラムラインとして1万円ベースアップ(最低賃金の改定額+最低賃金に物価上昇率をかけた金額)を設定する。
加えて、非正規差別NGキャンペーンや男女格差是正を23春闘の重点要求に位置づけてたたかう。
ユニオンパワーで賃上げを勝ち取る春闘にしよう。
アイスブレイクのテーマ
「私が感じた物価高騰」
グループワーク・テーマ①
「こんなに物価が上がってる!我が家はこれが一番の問題」
グループワーク・テーマ②
「要求を実現するためには何が必要?」
集会まとめ
「熱量を引き出し、周囲をエンパワーするリーダーを増やす」
コロナ禍で「双方向の対話」がシャットダウンされ、矮小化されてきた。現場には無数の声、思いがあふれていて、「何とかしてほし」との切実さはますます大きくなっていることが、どの職場、地域からも共通して出されていた。
その熱量を引き出して周囲をエンパワーしていくリーダーを、どれだけ増やせるかが重要だ。
今日のような議論を職場・地域の段階でも旺盛に取り組んで、労働組合が本来持っているパワーを発揮して賃上げを勝ち取るんだ!ということを共有できた。
2月4日「ローカル・ビッグアクション」へ大結集してほしい。
【参加者の感想】
◎色々な職場、地域の声をリアルに聞けてよかった。悩んでいること、困っていることも同じような内容だった。だからこそ、道労連でつながって一緒にたたかうことが大事。
◎労働組合の中でもストライキの経験がない人たちが圧倒的多数になっている。その中で、実際にストライキを経験した人の話を聞けたのはリアルだし大切だと思った。
◎「大集会」になると正直言って発言しようとは思わないけど、こういう少人数のグループワークだと気軽に意見が言えるし、みんなの考えも聞けて良かった。
◎こういう取り組み(グループワークやパネルトーク)を職場でもやっていくことが大切だと感じた。コロナ禍でコミュニケーションが不足しがちになっている。「本部の提案はこうです」と伝えるだけだと意見すら出ない。話し合うことからしかパワーは生まれないので職場討議をもっと大事にしたい。
#節約術より賃上げを
0204ローカビッグアクション
2023年春闘は、「#節約術より賃上げを」を合言葉に賃金引き上げをめざす大合流をつくり出す春闘です。この間、世界的にみても日本だけ賃金が抑制されてきたことに加え、コロナ禍での経済萎縮と異常な物価高騰により、日々の暮らしがままならない事態に追い込まれています。
もう我慢の限界です。23春闘は、私たちの生活を守り、改善するためにすべての労働者・国民の賃金引上げを求め、声をあげ、つながる春闘です。
道労連は、全労連の「大幅賃金引上げ+物価高騰分」の統一要求を真正面に掲げつつ、譲れないスクラムラインとして「月額1万2百円・時給59円」を堅持してたたかおうと呼びかけています。
コロナ禍で、集まって話すことも困難になっている職場もあり、「怒りや希望」を出し合い、共有することができていない状況も見受けられます。労働者の最大のパワーは「現場のリアル」と「共感」です。ひとり一人が「私の要求」を声に出し、「見える化」することで点が線となり、「私たちの要求」として大きくて広い一致点を作り出し、孤立や分断を乗り越え、要求実現の強大なパワーを生み出すことができます。
23春闘の回答指定日(3月8日)の約1か月前の時期に、すべての労働者に賃上げを求めて大合流を作り出すための統一行動「#節約術より賃上げを」~0204ローカルビッグアクションを実施します。
札幌圏では、中心街で街頭宣伝を行い、SNSやマスコミを通じて発信します。各地区労連でも具体化されることになると思いますので、その際はぜひ各地の行動に参加してください。
また、SNSを通じた社会的な発信・世論形成の取り組みとして全道の各職場・地域から、「#節約術より賃上げを」のハッシュタグを使ったツイッターデモを行います。メッセージボードに「リアルな気持ち」と「実現したい要求」を書き込み、写真を撮影(下の写真イメージ参照)してツイッターに投稿します。個人や単組での投稿が難しい場合は、1月23日~2月3日までの間に道労連事務局へ写真(氏名・所属単組、内容説明などを記入)を送ってください。道労連のアカウントを通じて投稿します。
「要求が一目でわかる」メッセージボード(※写真参照)になるよう工夫してください。また、全道の色んな地域で様々な人たちが声をあげていることがわかりやすく伝わるよう、地域では「カントリーサイン」や「観光名所」など、職場では門前(看板や建物)、制服着用などの工夫をして撮影をしてください。
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