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団結が生んだ「前進回答」でスト回避

  • 執筆者の写真: 道労連 DOROREN
    道労連 DOROREN
  • 15 分前
  • 読了時間: 3分

更なる改善求め「次の一歩」への足がかりに 【全医労帯広病院】

 2月27日、全医労(全日本国立医療労働組合)は、国立病院機構(NHO)本部との賃金交渉の結果、平均3.2%、額にして約9,000円の賃金改善を勝ち取り、ストライキを回避しました。全国で職員が声を上げ、ストライキを構えて交渉に臨んだからこそ、一定の前進回答を引き出すことにつながりました。

「お菓子を我慢させる日々」「月16回のオンコール」

 今回の賃上げは、物価高騰が続く中で「一定の前進」ではあるものの、職員の生活を劇的に変えるまでには至りません。ある職員は、自身の子供に「おもちゃが欲しい」と言われても、「ちょっとごめんね」と我慢させている現状を吐露しました。

 さらに深刻なのは、過酷を極める勤務実態です。帯広病院の循環器部門では、夜間の緊急手術に備える「待機(オンコール)」を、一人の看護師が月に16回も担当している実態があります。月の半分を「いつ呼び出されるかわからない」緊張状態で過ごし、携帯電話を手放せない日々が、職員の心身を削り続けています。


平日が「休日並み」に~ナースコールに応えられない現場

 「今の職場はギリギリの人員配置」。現場からは、平日であっても土日祝日のような少ない人数で業務を回している実態が語られました。

  • 入浴介助に人手が取られると、他の患者を見守る職員が不足すること。

  • 呼吸器のアラームが鳴り、患者に呼ばれても、すぐに向かうことができない場面が多々あること。

  • 職員が手薄になることで、患者の転倒やアクシデントのリスクが常に隣り合わせとなっていること。

 「患者さんに寄り添ったケアをしたい」という医療従事者としての当たり前の願いさえ、「贅沢」と思わされる環境にあるとの訴えは痛切です。


看護学校の閉校は警鐘――「地域のインフラ」守る春闘に


 国立病院は、民間では対応が困難な重症心身障害児や精神疾患など、いわゆる「セーフティネット医療」を担う地域の砦です。

 しかし、その足元は脆くも崩れ始めています。釧路市では、地域医療の担い手を育ててきた医師会の看護学校が、ついに今年4月で閉校することに。一般的には「3K」と言われますが、医療現場は以前から「9K」とも揶揄されるほど過酷です。進路指導の場でも敬遠される職業になりつつあります。

 診療報酬が30年間に渡り実質的に上がらなかったツケが、今、「地域のインフラ」そのものを消し去ろうとしています。



 全医労が取り組んでいる「国会請願署名」は、単に労働者だけの要求ではありません。それは、私たちがケガや病で倒れた時など、適切なケアを受けられる社会を維持するための「防波堤」です。

 国立病院は、民間では担えない「セーフティネット医療」を支える地域の最後の砦です。重症心身障害を持つ子供たちや、精神疾患と向き合う患者さんなど、「地域の今と未来」を支えています。

 医療従事者の処遇改善を求めることは、そのまま「患者の療養環境を守る」ことに直結しています。現場の声と、地域の連帯・団結を力にして、ケア労働者の大幅賃上げ実現を求めて26春闘をたたかいましょう。



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